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2024.1.11更新「ANTEROOM Transmission vol.2 - re+habilis」会期延長のお知らせ

ホテルアンテルーム京都で開催中の「ANTEROOM TRANSMISSION vol.2 re+habilis」は、好評につき会期を延長し、2月18日(日)まで開催を続けます。
本展はアンテルームが若手作家育成の為に2021年に発足したアートプロジェクトの第2弾で、「アートと療法の関係性」をテーマに3名のアーティストを紹介しています。是非この機会に足をお運びください。

新会期: 2023年12月8日(金)〜2024年2月18日(日)

時間:10時~20時
会場:ホテル アンテルーム 京都 l GALLERY 9.5
住所:京都市南区東九条明田町7番
TEL:075-681-5656 (担当:豊川 / 新原)
出品作家:佐俣 和木、ナカミツキ、山口みいな
推薦者:金澤 韻(キュレーター)、筒井 一隆(アートディレクター)、堀江 紀子(キュレーター)
主催:ホテル アンテルーム 京都、MISENOMA
企画:上田 聖子(MISENOMA)
デザイン:梅岡 隼人
サイトデザイン:須山 千尋
翻訳:松山 のぞみ
問い合わせ先:contact@misenoma.com(上田) info@hotel-anteroom.com(広報:熊崎)




「ANTEROOM Transmission vol.2 - re+habilis」概要

新型コロナウィルス感染症の拡大を背景にスタートした本プロジェクトでは、若い世代の発表の機会をつくるとともに、彼らの作品を社会の肖像と捉え、同時代へのメッセージとして伝えることを目指しています。
パンデミックを経てリモートでのアート鑑賞やデジタルを活用した作品が増える一方、アートが持つ「癒し」の効果にも注目が集まり、国内外でも医療、社会福祉、美術館の現場での実践的な取り組みが進められています。急速に変化する社会において、アートは私たちの新しい生活様式にどのように寄り添い、影響を与えているのでしょうか?
本展は、アートと療法の関係性に焦点を当て、国内外で活躍するキュレーターやアートマネジメントに携わる3名が、現役大学生及び卒業後3年以内の若手作家の中から選出した3名を紹介します。また、社会の変化とともに生まれる私たちの身体や心の変化や葛藤を「リハビリテーション」という視点からも探究します。リハビリテーションは「再び適した状態になること」「本来あるべき状態へ回復すること」を意味します。本展では、社会や個人が回復する過程でアートがどのような影響を与えるのかについても、考察していきます。
ケアの方向性からアートを捉え、梱包のように自在に変化するインスタレーションを通し、観客との関係性をつくり出そうとする山口みいな。10代の頃に治療として取り組んだiPhoneでのドローイングを機に、アートを自らの身体と精神の拡張として捉えるナカミツキ。競技としてのスポーツや、それらを取り巻く状況へ問題意識を持ち、自らの遊具やルールを変容させ、遊びとスポーツの在り方からアートを問う佐俣和木。
荒々しくも瑞々しい彼らの表現を是非ご高覧下さいませ。



佐俣 和木(さまた・かずき)
【プロフィール】
1994年東京都生まれ2017 多摩美術大学 情報デザイン学科メディア芸術コース 卒業2023 京都市立芸術大学大学院 美術研究科彫刻専攻 修了2019年、多摩美術大学 情報デザイン学科メディア芸術コースの副手を務め、2023年より 京都市立芸術大学 総合基礎実技 非常勤講師既製品を扱うコンセプチュアルアートの他、映像やインスタレーション表現で、生活に混入する文化的な違和感をユーモラスに置き換えていくような活動をしている。近年は、「遊び」が「スポーツ」に変化し、確立していくことで失われたゆとりや豊かさに着目し、自身の身体やスポーツ経験を通して表現活動をすることで、失われたそれらが別の形で再生できないか試みている。

【ステートメント】
「理想的な肉体」とはなんだろう。「美しく健康な身体」は誰が決めるのだろう。管理された混沌の中で、私たちは幻想ではなく実存する身体を捕らえることはできるだろうか。

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ナカ ミツキ(なか・みつき)
【プロフィール】
1997年兵庫県生まれ
2020年京都教育大学美術科卒業
2018年度三菱商事アート・ゲート・プログラム奨学生
2023年TOKYO MIDTOWN AWARD 2023 優秀賞受賞

【ステートメント】
ナカは、身体から沸き起こる衝動性と現代の視覚表現を考察し、現代の音楽シーンや配信サブスクリプサービスから得た膨大な数の歴史的な音楽データや記録を最もポピュラーな電子端末iPhoneとアプリケーションで仮想キャンバスに描画し、その下絵をもとに出力とアクリル絵の具で描く手法を用いる。現実とデジタル空間を絵の具と端末を通して行き来する事で表現できる、非言語的側面からみた音楽と人々の歴史やコミュニケーションのイメージが複雑に絡まり合いテーマとして取り組んでいる。デジタル技術や端末機器は生活の中で必要不可欠なものへと進化している。ナカは半身麻痺になり動かない身体とは真逆に働き続ける思考を持つ10代を過ごした。生きた痕跡を残すために、片手で持つことができるiPhone画面に指を運び続けた。指で描く線は内なる衝動性を表現し、いずれ他者に強い興味を持つようになり、現在の制作へと繋がった。こうした自身の科学技術の認識や演奏を通じた人々の関わり合い、人間そのものの衝動性を絵画に落とし込むことで、新たな視点を投げかけている。


山口みいな(やまぐち・みいな)
【プロフィール】
1996年東京都生まれ
2019年多摩美術大学絵画学科油画専攻 卒業
2021年多摩美術大学大学院絵画学科油画専攻 卒業
2019年2月 多摩美術大学卒業制作展 優秀作品賞・福沢一郎賞 受賞
2021年2月 五美術大学連合卒業修了制作展 国立新美術館
2021年7月 個展「pick & fly 」 HB.Nezu
2021年9月 個展「ひえたぽてと」 スペースくらげ
2022年1月 drawing session  guest 1.高橋ヨシ 2.栗原一成
2022年12月 drawing session week  guest 1.堀田ゆうか 2.zecin 3.kengoshimiz
2023年1月 グループ展「あの辺の家を眺める」 OGU MAG +
2023年2月 個展「ユンクス・エフスス・スピラリス」 gallery Scena
2023年6月 experimental camp企画 6okken
2023年10月 POND 渋谷PARCO
2023年11月 ATAMI ART GRANT 2023 えく2〜熱海編 レジデンス

【ステートメント】
線を引く行為やドローイングを通じて他者との対話や自己表現を行っています。
人間の日常の痕跡や文字の造形にも興味を持ち、絵画に留まらず空間全体を凌駕したインスタレーション作品やライブパフォーマンスなども実施しています。またワークショップの企画やプロジェクト運営も行っており、自己の思考を解体し新たな価値を探求する実験的な空間の”場づくり”を探求しています。



<推薦者>
金澤 韻(かなざわ・こだま)
現代美術キュレーター。これまで国内外で多数の展覧会を企画。CIMAMメンバー。コダマシーンCode-a-Machine(金澤韻+増井辰一郎) ファウンダー、アーティスティックディレクター。現代美術オンラインイベントJP共同主宰。京都芸術大学客員教授。

筒井 一隆(つつい・かずたか)
1986年生まれ。BnA Alter Museumアートディレクター。 ギャラリーでのディレクター職、インテリアデザインオフィスでのアートコーディネート業務を経て、京都河原町にある宿泊型ミュージアムBnA Alter Museumにて展覧会のキュレーションや音楽イベントの企画運営を行う。 近年の主な展覧会企画に 「楽観のテクニック」(2020)、「TO SELF BUILD」 (2019)。

堀江 紀子(ほりえ・のりこ)
OFFICE HORIE代表。国内外の現代美術作家のマネージメントを中心にパプリックアート及び アートプロジェクトのマネージメント業務に携わる。横浜トリエンナーレ、あいちトリエンナーレ、金沢21世紀美術館など美術館の展覧会や芸術祭の展示コーディネート業務を担当しながら、アーティスト名和晃平のマネージャーや塩田千春のアシスタントなどを長年経験し、現在は若手のアーティストサポートを中心に活動している。


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