
2019.03.15
作り手が直接販売できる展示会「DIALOGUE」を開催いたしました
ホテル カンラ 京都では、当館の客室をギャラリーにし、作り手が直接販売できる展示会「DIALOGUE」を2019年3月7日(木)〜 3月9日(土)の日程で開催いたしました。
京都では「工芸を”未来志向”のものづくりへ」をキーワードに、作り手や伝え手、研究者や地域の方々と一緒に、次世代のものづくりについて考えていくプロジェクトとして、2017年よりKOUGEI NOWを開催しております。私たちホテル カンラ 京都は、元専修学校だった建物をホテルに改築する際に、京都をはじめとする日本の美しい伝統技術や文化を学べる場所として、また現代に新しい形で伝えていくホテルとして、KOUGEI NOWのビジョンや想いに共感し「DIALOGUE」を開催。昨年、今年と2000名を越える来場者にお越しいただきました。
今年のテーマは「親密な工芸」。京都の作家のみならず、日本全国、海外の工芸作家70組以上が集結し、より工芸を生活の一部として身近に感じていただけるような作品が展示されました。
422号室の展示は、清水焼作家・高島慎一さんのもの。いっちん技法という生クリームを絞るような絵付けで中国伝来の交趾焼を制作しています。客室のベッドに繊細で華やかな磁器を並べ、来場者の目を引きました。
屋外のひばの浴槽を展示スペースにした510号室は、京都瑞鳳堂(加藤美樹さん)の作品で、湯船に花器や草花を浮かべて展示。
また関連イベントとして、ファッションデザイナーの福田春美さんとBEAMSのバイヤー・鈴木修司さんをお招きし、日本の工芸の今後を考えるトークセッションを行いました。
レセプションでは、B2のメインダイニング「THE KITCHEN KANRA」に出展された作家の皆さんが集いました。1Fで三味線製作の実演をしていただいた野中智史さんより、三味線の演奏も。
展示会開催に伴い、ホテル カンラ 京都の412号室をコンセプトルームとしてリニューアルオープン。
奥行き、奥ゆかしさ、奥深い、奥座敷、奥の院・・・日本の文化や暮らしを考える上で、切っても切れない概念の一つ、「奥:oku」をテーマに、京都の和紙作家・ハタノワタルさんが監修し、建築家の大橋史人さんをはじめとした職人が空間表現をしています。
うなぎの寝床のように奥行きのある客室に、お茶や灰で染め上げた麻布を空間の仕切りとしていくことで、朝昼晩と窓から差し込む光によってがらりと雰囲気が変わっていきます。

また、このコンセプトルーム内に期間限定カフェ「感洛茶寮」を出店。1Fのカフェ「kanra lounge」と「京都食べる通信」がコラボして、京都を感じるお茶菓子とドリンクのセットを販売いたしました。
八幡市・かみむら農園の野菜を使ったフィナンシェや、京丹後市・ミルク工房そらの牛乳を使ったプリンなど5種のお茶菓子をご用意し、京焼・蘇嶐窯の器でご提供。またドリンクは宇治茶の産地・木津川市で有機栽培のお茶作りに取り組んでいる加茂自然農園の和紅茶を3種類の飲み方でお楽しみいただきました。短い休憩の中、ほとんどのゲストが退室時においしかったと声をかけてくださり、非常に反応がよかったのが印象的でした。
ホテル カンラ 京都では、「DIALOGUE」のような大規模なイベントをはじめ、日々のしつらえ、ショップでの企画展など、いつ来ていただいても一歩踏み込んだ京都を感じていただけるような空間作りに努めております。今後も、京都を中心とした作家さんとホテルを訪れるすべてのゲストを繋げるような活動を続けてまいりますので、京都にお越しの際は、お気軽にお越しいただければ幸いです。
また来年もこのようなイベントを行う予定ですので、随時ホテル カンラ 京都のfacebookやinstagramなどご覧いただければと思います。